今回のテーマは誰もが気になる口臭=口の臭いです。
最近では”口臭”に関するたくさんのグッズやサプリメントなどが出ていますが、中医学では古来より「口臭」に関する記載があり、 それに則った漢方薬が使われます。
色々試されて、良い結果がでていない場合は、漢方薬を試されてみると良いかもしれません。
口臭の分類
口臭にも様々なタイプがあり、
生理的口臭
- 飲食によるもの(ニンニクなど臭いの強い食品、アルコール類の摂取)
- 舌苔の堆積
- ストレスによるもの
- 虫歯や歯周病による膿栓によるもの
- 喫煙によるもの
- 加齢によるもの
- 月経、妊娠などのホルモンの変化によるもの(女性)
病的口臭
- 虫歯や歯周病による細菌の繁殖
- 慢性鼻炎、蓄膿症
- 慢性気管支炎、胃潰瘍
- 肝炎、糖尿病(特徴的な臭い)
などが挙げられます。
サプリメントやブラシで一時的に良くなってもすぐに再発してしまう場合が多いです。このような場合ですと、 体を根本から整えていく漢方はオススメできます。
口臭を漢方で考えると?
口臭を漢方額の観点から考えると以下のようになります。
胃熱による口臭
温熱病や口内炎、あるいは辛辣なもの、脂っこいものを摂ることにより胃熱が生じ、火熱が上昇することにより口臭が発生します。
- 喉が渇く
- 冷たいものをよく飲む
- 唇が赤い、歯茎が腫れる
- 口内炎ができやすい
- 尿が濃い
- 舌紅苔黄
漢方薬では、「清胃散」(日本にない処方)や「黄連解毒湯」などを使うことがあります。
痰熱による口臭
痰とは悪い物が溜まっているという概念です。痰熱が肺に停滞して気血を損傷したために口臭が発生すると考えます。
- 腥臭のある口臭
- 口が苦い
- 舌苔黄膩 (苔が厚い)
漢方薬では、化痰薬を配合した「星火温胆湯(せいかうんたんとう)」などを使います。
食滞による口臭
飲食の不摂生で脾胃の運化機能が失調し、食物残渣が停滞するために口臭が生じます。言い換えると、食べ過ぎによる口臭です。
- 酸臭のある口臭
- お腹が張る
- ゲップが出る
- 食欲がない
- 舌苔厚膩 (苔が厚い状態)
などの症状が特徴的です。
このような時は消化を助ける生薬を配合した「晶三仙(しょうさんせん) 」などがオススメです。
他にも「湿熱タイプ」、「肝鬱タイプ」 など様々な原因が考えられますので、ご相談は専門の漢方薬局でご相談されてみてはいかがでしょうか?
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