予期せずゴホゴホと咳が出るつらい咳喘息。
職場や学校で急に襲われる咳に不安を抱えている方も多いのではないでしょうか?
市販薬に期待できる効果は?
咳喘息に備えて市販薬を購入しようと思っても、「そもそも咳喘息に効果がある薬は市販でも買える?」「咳止め薬がたくさんありすぎて選べない」「病院に行った方が良いのはどんなとき?」など疑問や不安があるかと思います。
咳喘息に効果がある薬は市販でも購入できるのか?
咳喘息に対する市販薬の有効性について考えてみましょう。咳喘息は気管支の炎症に起因するため、主に吸入薬が使用されます。これらの薬は市販では販売されていないことが一般的です。吸入薬は医師の処方箋が必要であり、個々の症状に合わせて選定されます。
病院で処方される咳喘息の代表的な薬
咳喘息の病院治療では、吸入薬が主流です。以下は代表的な薬の特徴です。
喘息の第一選択薬(吸入ステロイド薬)
吸入ステロイド薬は気管支の炎症を抑え、咳症状を鎮める作用があります。これは発作を抑えるのではなく、定期的な使用によって症状を緩和します。代表的な薬にはパルミコート(ブデソニド)、オルベスコ(シクレソニド)、キュバール(ベクロメタゾンプロピオン酸エステル)、フルタイド(フルチカゾンプロピオン酸エステル)などがあります。
気管支を拡げ発作時にも使用(β2刺激薬)
β2刺激薬は気管支を拡張し、咳喘息症状を抑えます。これは単独で使用されることもありますが、長期的なコントロールのためには吸入ステロイド薬と併用されることが一般的です。代表的な薬にはメプチン(プロカテロール)、サルタノール、ベネトリン(サルブタモール)などがあります。
気管支を拡げ喘息を抑える(テオフィリン徐放製剤)
テオフィリン徐放製剤は気管支を拡張し、呼吸器症状を抑える効果があります。代表的な薬にはテオドール、テオロング・スロービット(テオフィリン)などがあります。
アレルギー症状をおさえる(ロイコトリエン受容体拮抗薬)
アレルギー症状に対処するためのロイコトリエン受容体拮抗薬は、気管支の過敏な状態を緩和し、咳喘息の症状を改善します。代表的な薬にはオノン(プランルカスト)、キプレス、シングレア(モンテルカスト)などがあります。
病院に行った方が良いのはどんなとき?
咳が続いていても「仕事が忙しく、特にひどいわけでもないし我慢できる」と考える方もいらっしゃるかと思います。しかし、咳喘息は適切な治療をせずに放置していると、喘息の症状に移行する可能性がありますので十分注意する必要があります。
下記の症状がみられる場合には、早めに医療機関を受診するようにしましょう。
- 風邪は治っているにも関わらず、咳が続いている
- ゴホゴホとした咳が1ヶ月以上続いている
- 季節の変わり目などに、いつもは出ない咳が出る
- 市販薬を2~3日服用しても効果がない、症状が悪化している
咳が出る場合には様々な原因が考えられます。たかが咳だと甘くみることはせずに早めに医療機関を受診するようにしましょう。原因を早い段階でみつけて適切な治療を受けることが大切です。
おわりに
咳喘息の治療薬や咳喘息に効果が期待できる市販薬、そして病院に行ったほうが良い場合について解説しました。
くれぐれも咳症状が続く場合には、市販薬は一時しのぎと考えて、できるだけ早めに医療機関を受診して適切な治療を受けるようにしましょう。
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